ミッションインポッシュブル


その指令が下ったのは今週(先週)の月曜あたりだった。


ラララ〜ララ〜ラララ〜ララ〜♪


愛するポルノグラフィティのシスターが部屋に響く。メールが届いたのだ。
誰かしら。付き合いの悪い私にメールが届くのはホントに用がある時くらいだ。期待に胸を高鳴らせ、開封


『今度の土曜に講演会があるんだけど、泊まりで来ない?』


はて。講演会。フリーターで勉強する気もないエセ受験生の私にそんなものが縁あっただろうか。そんな疑問が頭をよぎる。だ、誰。そんな謎の会を勧める輩は……っ!


送信者:ルドルフ(仮名)


あ、宗教のお誘いだ


先週の某宗教団体に所属する友人からだった。そうか。宗教とはそうやって広められていくのか。生まれて十八年間、家は無宗教だし勧められたこともなかった私は激しいカルチャーショックに襲われた。異文化に触れる、ってこういうことなのね……。

そしてよく知らない人間には凄まじいばかりの八方美人っぷりを発揮する私は断ることもできず、『いいよ〜』などとまるで望んでいるかのようなメールを返してしまったのだった。


ブーブーブー
指令発動!指令発動!
宗教の実態を調べ、その人々の行動を見切わめよ!!


かくして私は潜入捜査に乗り出した。


続き。

書くのがダルくなったので(おい)おおまかに言っちゃうと、まぁ普通に放送で会長の言葉を聞いた後に五十代のご夫婦と友人に挟まれ二時間かけて延々勧誘されました。いかにこの宗教が素晴らしいことかや、ご自分の考えなどを二人分、お腹いっぱいになるまでたっぷりと。僕もう食べられないよママン。まぁ勧誘されることはわかりきっていたことだったので、丁重かつ冷静にお断りをし、何回か勧誘と断りを繰り返した後に日が暮れたということで解放してもらったけど。
その後は友人ルドルフとスーパーで買い物をし、そのお友達十数人と鍋パーティーを開き、夜までどんちゃん騒ぎをした。私とタメで同じく受験生であるルドルフの妹さんにはホントに迷惑をかけてしまった。いや、しかし楽しかった。あんな初対面の人と大騒ぎするのは初体験だった。
集まった人達は皆その宗教で知り合った人達らしく、同じ大学にいても構内では全く接点のない人達ばかりらしい。下は私、上は二十九の大学出身者の人だった。
皆気さくで楽しくて、ずっと長い付き合いしてた『友達』みたいに感じた。ああいいな、と普通に思えた。なんやろ、彼女達には勧誘されなかったからかな。めっさ楽しかった。うん、また会いたいな。


調査報告。
勧誘は凄かったが、全ての信者がそのようなことをするわけではなく、よく笑ういたって普通の人々ばかりだった。


また機会があれば潜入してみるのも悪くはないかもしれない。

あんたの体臭は生臭いのよ

夕飯時にサザエさんを見ていたのだが、それにしても酷すぎる。なんで明らかに波平が悪いくせにカツオが怒られるのか。そして何故カツオはそれに抗議するわけでもなく、素直にごめんなさいと謝るのか。なんでもかんでもお前が悪いというサザエもサザエだが、流されるように謝るカツオもカツオだ。
大体サザエは主人公(?)だからなんでも許されると思って漫画の方でも度々酷い暴挙に出ている。例えば愛する(はずの)夫、マスオが急な腹痛で倒れた時、彼女は救急車を呼ぶよりも先に台所に走り、メロンだかスイカだかを切っていたフネに『(マスオはいらないから)六等分に変更よ!』などと叫んだのだ。その後『その後にお医者様を呼んだからって愛情を疑うなんて…酷いわ』などとほざいていたが、食欲>愛情という式は完全に成り立ち、実は冷えた仲だというなんとも現実的な夢のない関係をお茶の間に披露してしまったのだ。国民的マンガスターがあわや離婚だなんてなんともブラックなニュースである。
皆に愛されているサザエさんだが、実際に彼女が自分の近しい親族だたらどうだろう。自らの子供(タラオ)にはベタ甘なのに、弟には鬼の様に厳しい(そして自分にも甘い)。しょっちゅうヘマをやらかしては番組存続の為のネタを提供し、それが仕事なのかと問いたくなるほどに毎週叫ぶ『カツオっ!』。昨日やってた『家政婦は見た』の市原悦子もそうだが、テレビに出ている存在が実際身近にいたら相当ウザイんだろうな、とビフォーアフター加藤みどり*1の声を聞きながらボンヤリと思った。


*1:サザエさんの声優